スターへの階段
今年も暑い夏とともにやってきましたネコーズライブ。梅雨明けからの連日の猛暑の中、お越しいただきました皆さま、本当にありがとうございました。各自水分塩分の補給もよろしくお願いいたします。今年は『Stand by me』で始まり、猛暑をぶっとばせとばかりに『Proud Mary』につないで一気にハイテンションで盛り上がるスタートになりました。かなりアップテンポで勢いのある曲なのでこれまでライブの終盤に演奏することが多かったのですが、アタマからいきなりの迫力あるコーラスワークでお客さまの気持ちをグイッと引き寄せたのではないでしょうか。その分歌い手にとってはいきなりの全力疾走になるわけで、歌い終えたあと、それじゃあ私はこれで…と、もう帰ろうとする伊集さんに、イヤイヤまだ始まったばかりですからと、あわてて引き止める洋子さんと美和さんでした。
さて、今回のステージで特筆すべきはなんといっても『加代ちゃんのCMメドレー』を演奏しなかったことでしょう。夏の恒例ネコーズライブの恒例といえばこのメドレーでしたからね。そしてそれに代わって演奏されたのは『加代ちゃんの昭和歌謡メドレー』です。多くのCMやアニメソングを歌っている伊集さんですが、当然のことながらバックコーラスとしてもたくさんの歌手の方々の作品に参加されています。そのあまりにも膨大な経歴にある時ギターの上田さんから、これはもうぜひこれらのメドレーをやってみたいしやったほうがいいんじゃないかと提案があり、伊集さんも快諾。選曲からアレンジから音源作りと、リハーサルが始まってからも細かい修正を何度もおこなうなどかなりの時間を費やして、ようやく今回のお披露目となったのですが楽しんでいただけたでしょうか。懐かしのあの歌、名曲、ヒット曲で中身ギッシリ。これ全部伊集さんが関わってるんですもんねえ。イヤまだほんの一部ですけど。恐れ入谷の鬼子母神でございます。そうしてただのメドレーで終わらせないのがここの現場。CMメドレーでも曲間でおもしろい合いの手をいれていた上田さんは、このメドレーのために曲紹介のための札、寄席で言うところの「めくり」まで製作。歌っている歌手を紹介しながら次々にめくっていき、途中では雪を降らせる演出など大活躍。もちろんギターは一切弾きませんでした。またこのメドレーではネコーズのお三方だけでなくバンドの3人もそれぞれ歌うところがあったのです。私の担当は『空に太陽がある限り』。なぜこの曲を割り振られたかというと、スターにしきのの衣装です。当初は上田さんが歌うことになっていたのですが、イヤやっぱりチコが着たほうがオモロイ!ということになったのです。
(まあ…日頃は地味なんだし、たまにはいっかな)
と、軽い気持ちで引き受けました。たまにはスター気分もいいだろう、と。しかしこれが試練の始まりだったのです。私としては派手な衣装で笑いのひとつもとれればオッケー的な気持ちでいたのですが、ところがどっこいふたを開けてみると、
「チコちゃん、マイクもっと近づけたほうがいいよ」
「日本語は通りにくいから響かせるように歌うのよ」
「口角をあげると響きやすくなるから」
「チコ、言葉の頭にアクセントをつけんねん」
「も少しマイクの角度をこう」
「鼻のこのあたりで鳴らすイメージかな」
と、お三方や上田さんからリハのたびに指導がはいります。
(ひいいい〜〜〜っ!!す、スイマセ〜〜〜ン……)
このメドレーの中のながれでは、つやのある男性の声で「愛してる〜」とでてきてほしいそうなのですが、そんな声質や歌唱力などない私ですから当然のこととはいえ、まさかこんな展開になろうとは…!いやもちろん歌が本業じゃない人間ってことはご存知ですから、あくまでも皆さん優しくわかりやすく教えてくださるのですが、でも安易に妥協はせずたとえ余興的なところと言えども内容には徹底してこだわるという、日頃の姿勢がにじみ出ているのでした。まあだからこその最高のコーラスワークなんですけどね。
うーん…、とはいえ上田さんのように低くハリのある声ならともかく、私はどちらかというと高めというかお高めの声質で、唯一自信のあるそれほど似てないモノマネとしては、さだまさし、というか北の国からのテーマがあるくらいですから。いわゆる『こぶ平ゾーン(※旧林家こぶ平。現在は9代目林家正藏)』がもっとも「ひどいじゃないですかぁ〜」と声が響くところで、下の方に鳴るととどうしても声がこもってしまうのです。何度か試して音源担当の京子ちゃんとも相談した結果、1音あげてもらうことになりました。イヤお手間をおかけしてスイマセンでした。それからはもうひたすら練習です。時間があれば「愛してぇ〜るぅ〜」です。でもってまた声がすぐカサカサしてきちゃうんですよ私。ガラスのノド。なんだそりゃ。とにもかくにもそうやって何とか本番を迎えたのでした。できばえについてはご覧になったお客さまの気持ちを尊重いたしますが、歌はともかく衣装のインパクトはあったようなので、それはそれでよかったと思います。あと、郷ひろみと麻丘めぐみも歌いましたが、こちらはもう勢いで乗り切りました。
そんなわけで今年のネコーズライブにあたり、私がもっとも苦戦したのは思いもよらぬ『空に太陽がある限り』でした。それでも日本最高のバックコーラスを従えてスターの気分を味わえたんですから、それは至福のひとときでした。もちろん衣装はレンタルだったので私服のひとときではありませんでした。
スターになるって大変だなあ(痛感)。
さて、今回のステージで特筆すべきはなんといっても『加代ちゃんのCMメドレー』を演奏しなかったことでしょう。夏の恒例ネコーズライブの恒例といえばこのメドレーでしたからね。そしてそれに代わって演奏されたのは『加代ちゃんの昭和歌謡メドレー』です。多くのCMやアニメソングを歌っている伊集さんですが、当然のことながらバックコーラスとしてもたくさんの歌手の方々の作品に参加されています。そのあまりにも膨大な経歴にある時ギターの上田さんから、これはもうぜひこれらのメドレーをやってみたいしやったほうがいいんじゃないかと提案があり、伊集さんも快諾。選曲からアレンジから音源作りと、リハーサルが始まってからも細かい修正を何度もおこなうなどかなりの時間を費やして、ようやく今回のお披露目となったのですが楽しんでいただけたでしょうか。懐かしのあの歌、名曲、ヒット曲で中身ギッシリ。これ全部伊集さんが関わってるんですもんねえ。イヤまだほんの一部ですけど。恐れ入谷の鬼子母神でございます。そうしてただのメドレーで終わらせないのがここの現場。CMメドレーでも曲間でおもしろい合いの手をいれていた上田さんは、このメドレーのために曲紹介のための札、寄席で言うところの「めくり」まで製作。歌っている歌手を紹介しながら次々にめくっていき、途中では雪を降らせる演出など大活躍。もちろんギターは一切弾きませんでした。またこのメドレーではネコーズのお三方だけでなくバンドの3人もそれぞれ歌うところがあったのです。私の担当は『空に太陽がある限り』。なぜこの曲を割り振られたかというと、スターにしきのの衣装です。当初は上田さんが歌うことになっていたのですが、イヤやっぱりチコが着たほうがオモロイ!ということになったのです。
(まあ…日頃は地味なんだし、たまにはいっかな)
と、軽い気持ちで引き受けました。たまにはスター気分もいいだろう、と。しかしこれが試練の始まりだったのです。私としては派手な衣装で笑いのひとつもとれればオッケー的な気持ちでいたのですが、ところがどっこいふたを開けてみると、
「チコちゃん、マイクもっと近づけたほうがいいよ」
「日本語は通りにくいから響かせるように歌うのよ」
「口角をあげると響きやすくなるから」
「チコ、言葉の頭にアクセントをつけんねん」
「も少しマイクの角度をこう」
「鼻のこのあたりで鳴らすイメージかな」
と、お三方や上田さんからリハのたびに指導がはいります。
(ひいいい〜〜〜っ!!す、スイマセ〜〜〜ン……)
このメドレーの中のながれでは、つやのある男性の声で「愛してる〜」とでてきてほしいそうなのですが、そんな声質や歌唱力などない私ですから当然のこととはいえ、まさかこんな展開になろうとは…!いやもちろん歌が本業じゃない人間ってことはご存知ですから、あくまでも皆さん優しくわかりやすく教えてくださるのですが、でも安易に妥協はせずたとえ余興的なところと言えども内容には徹底してこだわるという、日頃の姿勢がにじみ出ているのでした。まあだからこその最高のコーラスワークなんですけどね。
うーん…、とはいえ上田さんのように低くハリのある声ならともかく、私はどちらかというと高めというかお高めの声質で、唯一自信のあるそれほど似てないモノマネとしては、さだまさし、というか北の国からのテーマがあるくらいですから。いわゆる『こぶ平ゾーン(※旧林家こぶ平。現在は9代目林家正藏)』がもっとも「ひどいじゃないですかぁ〜」と声が響くところで、下の方に鳴るととどうしても声がこもってしまうのです。何度か試して音源担当の京子ちゃんとも相談した結果、1音あげてもらうことになりました。イヤお手間をおかけしてスイマセンでした。それからはもうひたすら練習です。時間があれば「愛してぇ〜るぅ〜」です。でもってまた声がすぐカサカサしてきちゃうんですよ私。ガラスのノド。なんだそりゃ。とにもかくにもそうやって何とか本番を迎えたのでした。できばえについてはご覧になったお客さまの気持ちを尊重いたしますが、歌はともかく衣装のインパクトはあったようなので、それはそれでよかったと思います。あと、郷ひろみと麻丘めぐみも歌いましたが、こちらはもう勢いで乗り切りました。
そんなわけで今年のネコーズライブにあたり、私がもっとも苦戦したのは思いもよらぬ『空に太陽がある限り』でした。それでも日本最高のバックコーラスを従えてスターの気分を味わえたんですから、それは至福のひとときでした。もちろん衣装はレンタルだったので私服のひとときではありませんでした。
スターになるって大変だなあ(痛感)。
by cicocico
| 2014-07-26 19:42
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